
子どもをカナダの高校に通わせると決めたとき、最初に迷うのが「未成年でも大人と同じ手続きなのか」という点です。
大人の留学と同じ study permit を取れば済むと考える方もいれば、親が付き添わないと行けないと考える方もいます。
先に答えを書きます。
鍵は成年年齢とcustodianです。
留学を経験した立場から、公式の情報だけで整理します。
当たったのはカナダ移民・難民・市民権省(IRCC)の公式ページ3つです。
金額はカナダドルのまま示し、日本円への換算はしません。
- ✓ 未成年かどうかは州ごとの成年年齢で決まり、18歳の州と19歳の州がある
- ✓ 17歳未満で親が同伴しない場合は、カナダにいる custodian が必要
- ✓ custodian はカナダ市民か永住者で、宣誓書 IMM 5646 に公証を付ける
- ✓ study permit の申請料は延長も含めて CAN$150
- ✓ 資金の目安は2026年9月1日以降の申請で1人 CAN$23,448(学費と渡航費は別)
- ✓ 6か月以下の課程なら study permit は要らないが、取る理由も示されている
カナダ 高校留学で未成年が取る許可の名前
カナダで学ぶ外国人が持つのは、study permit という就学の許可です。
高校生の年代でも、この名前は大人と変わりません。
IRCCには未成年向けの専用ページがあり、そこに子ども特有の条件がまとまっています。
対象になる学校の段階
未成年のページが対象にしているのは、就学前教育・幼稚園・初等教育・中等教育です。
原文の表記は「pre-school, kindergarten, or primary or secondary school」。
高校は中等教育(secondary school)の段階に入ります。
この記事で扱う範囲
この記事は、高校の段階で未成年がカナダに渡る場合の制度だけを扱います。
大人の留学全体の流れは、別の記事で数えています。
大人の留学全体については、カナダ留学に要るのはビザではなく study permit なのかを数えた記事にまとめています。↓

この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
カナダ 高校留学の「未成年」を決める州ごとの成年年齢
カナダには、国全体で1つの成年年齢がありません。
未成年の定義は「A person under the age of majority is a ‘minor child’.」の一文です。
つまり、成年年齢に達していない人が未成年として扱われます。
その成年年齢は、学校のある州や準州で決まります。
| 成年年齢 | 州・準州 |
|---|---|
| 18歳 | アルバータ州、マニトバ州、オンタリオ州、プリンスエドワードアイランド州、ケベック州、サスカチュワン州 |
| 19歳 | ブリティッシュコロンビア州、ニューブランズウィック州、ニューファンドランド・ラブラドール州、ノースウエスト準州、ノバスコシア州、ヌナブト準州、ユーコン準州 |
18歳の州は6つ
成年年齢が18歳なのは、6つの州です。
これらの州の学校なら、18歳の誕生日を迎えた時点で未成年ではなくなります。
19歳の州・準州は7つ
19歳なのは、4つの州と3つの準州を合わせた7か所です。
同じ18歳でも、州によって未成年かどうかが変わります。
学校の所在地を決めてから、この表で年齢を確かめるのが順番です。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
カナダ 高校留学で study permit が要る場合と要らない場合
未成年のページは、study permit が要る場合と要らない場合を分けて示しています。
親の立場と、課程の長さで分かれる形です。
| 区分 | 未成年の状況 |
|---|---|
| 要る | 就学・就労の許可を持たない一時滞在者の親と来る |
| 要る | 就学または就労の許可を持つ親と来る |
| 要る | 親が同伴せずに来る |
| 要らない | カナダ市民または永住者である |
| 要らない | カナダ市民または永住者の親に同伴する |
| 要らない | 難民または難民申請者である |
| 要らない | 課程が6か月以下である |
| 要らない | カナダ国内にいて、親が就学または就労を許可されている |
親が付き添わない場合
親が同伴しない未成年(unaccompanied)は、study permit が要る側に入ります。
日本から子どもだけで高校に通う形は、この区分に当たります。
6か月以下の課程の場合
課程の長さが6か月以下なら、study permit は要らない側に入ります。
ただし、取らなくてよいことと、取らないほうがよいことは別の話です。
取る理由は、この記事の後半で扱います。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
カナダ 高校留学の custodian の条件
親が同伴しない未成年には、カナダ国内で面倒を見る大人が必要になります。
この大人を custodian と呼びます。
custodian になれる人
定義の原文は「A responsible adult, who is a Canadian citizen or a permanent resident, who will take care of and support the minor child.」です。
カナダ市民か永住者で、子どもの世話と支援を担う責任ある大人という意味です。
申請ガイドでは、custodian は19歳以上とされています。
年齢で分かれる必要性
17歳未満の未成年は、親か法定後見人と一緒に来るか、カナダにいる custodian を持つ必要があります。
原文は「come with their parent or legal guardian or have a custodian in Canada」。
17歳以上については、custodian は任意の扱いです。
ただし審査官が個別に custodian を求めることがあります。
該当の一節は「an officer can request one on a case-by-case basis.」の部分です。
親が示すべきこと
親や法定後見人には、滞在中の世話と支援を子どもが受けられることを示す責任があります。
原文は「Parents or legal guardians must prove the minor child will have the care and support they need during their stay in Canada.」の一文です。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
カナダ 高校留学の Custodianship Declaration(IMM 5646)の2ページ
custodian を立てるときに使う様式が、Custodianship Declaration(IMM 5646)です。
この様式は2ページに分かれていて、署名する人と公証する場所がページごとに違います。
| ページ | 署名する人 | 公証する場所 |
|---|---|---|
| 1ページ目 | custodian | カナダ国内(弁護士または公証人) |
| 2ページ目 | 親または法定後見人 | 親の母国 |
1ページ目は custodian の署名
1ページ目は、custodian が署名し、カナダ国内で公証を受けます。
原文の文言は「needs to be signed by the custodian and notarized (certified by a lawyer or notary) in Canada」。
2ページ目は親の署名
2ページ目は、親か法定後見人が署名し、母国で公証を受けます。
日本の親は日本で公証です。
公証を受ける国が2つに分かれる点が、この様式の特徴です。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
カナダ 高校留学の入学許可書の中身
未成年の study permit 申請でも、学校からの入学許可書が基本になります。
原文は「Generally, if you’re applying for a study permit for a minor…you need to provide a letter of acceptance from the educational institution」です。
申請ガイドは、入学許可書に入れる項目を具体的に挙げています。
| 入学許可書に必要な項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行元 | カナダの教育機関(学区・大学など) |
| 用紙 | 公式のレターヘッド |
| 学費 | 支払う学費の正確な額 |
| 在学の予定 | 開始予定日と終了予定日 |
| 登録期限 | 登録しなければならない日付 |
学区が発行する場合
発行元の例として、ガイドは学区(school district)と大学を挙げています。
高校の書簡が学区の名義で届いても、この例に当たります。
ひとり親の場合
片方の親だけで申請するときは、追加の書類が要る場合があります。
原文は「you may need additional documents when you submit the application」の一節です。
追加の書類が要るかどうかは、申請の状況で変わります。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Guide 5269 – Applying for a study permit outside Canada」
カナダ 高校留学の資金要件の金額
study permit の申請では、学費・生活費・往復の交通費をカナダで働かずに払えることを示します。
原文は「enough money, without working in Canada, to pay for all the following」から始まる一文です。
下の表は、学費と渡航費を除いた1年目の生活費の目安です。
| 人数(申請者を含む) | 2026年9月1日以降の申請 | 2025年1月1日〜2026年8月31日の申請 |
|---|---|---|
| 1人 | CAN$23,448 | CAN$22,895 |
| 2人 | CAN$29,192 | − |
| 3人 | CAN$35,888 | − |
| 4人 | CAN$43,572 | − |
| 5人 | CAN$49,419 | − |
| 6人 | CAN$55,736 | − |
| 7人 | CAN$62,054 | CAN$60,589 |
| 8人目から1人ごと | CAN$6,318 | − |
表の読み方
表の「−」の欄は、IRCCのページで人数ごとの額を見てください。
この表はケベック州以外の基準で、ケベック州は州の移民省の基準を見ます。
子どもだけで渡るなら、まず1人の欄が目安になります。
未成年に別の金額があるか
資金のページの表は人数だけで分かれていて、年齢による区分はありません。
未成年でも、大人と同じ表で人数の欄を見ることになります。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Proof of financial support」
カナダ 高校留学の資金を示す書類
資金の証明として示されている書類は、1つではありません。
| 書類 | 中身 |
|---|---|
| 学費の証明 | 学費の支払い領収書、または教育ローン |
| 奨学金 | 奨学金の書類 |
| 収入 | 直近の給与明細 |
| 支援者の手紙 | 支援者の仕事と支援する金額 |
| 銀行の明細 | 過去6か月の取引明細 |
| GIC | 保証投資証書(Guaranteed Investment Certificate) |
| 年金・賃貸収入 | 年金や賃貸収入の書類 |
親が支援する場合
高校生の留学では、親が支援者になる形が考えられます。
支援者の手紙には、支援者の仕事(employment or occupation)と支援の額(the amount of their support)を入れます。
書類の組み合わせ
表の書類は、資金の示し方の選択肢として並んでいます。
組み合わせは一律ではありません。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Proof of financial support」
カナダ 高校留学の申請料CAN$150
study permit の申請料は、延長を含めて CAN$150 です。
申請ガイドの料金欄の表記は「Study permit (including extensions)」「$CAN 150」。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| study permit(延長を含む) | CAN$150 |
| 生体情報(バイオメトリクス) | IRCCの料金表で確認 |
生体情報の料金
ガイドには生体情報の料金欄があり、額はIRCCの料金表(fee list)で見るよう案内されています。
申請料と生体情報の料金は、別々の項目として扱われます。
税の扱い
料金表には、税込か税抜かの区別が書かれていません。
日本円の額も、IRCCは示していません。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Guide 5269 – Applying for a study permit outside Canada」
カナダ 高校留学の延長と在留資格の維持
未成年のまま学年が上がると、study permit の延長が必要になることがあります。
カナダ国内で延長するときも、入学許可書が要ります。
原文は「Minor children need a letter of acceptance to extend their study permit inside Canada.」です。
在留資格を切らさないこと
未成年も、滞在中は有効な在留資格を保つ必要があります。
多くの場合、それは有効な study permit を持つことを指します。
該当の一節は「Usually, this means having a valid study permit.」の部分です。
すでにカナダにいる未成年
カナダ国内にいる未成年も、study permit を申請するよう案内されています。
州や準州によっては、社会サービスを受けるのに study permit が要る場合があるためです。
原文は「In some provinces or territories, they may need one to receive social services.」です。
申請から入国までの流れは、カナダ留学の手続きを申請と入国の2段階で数えた記事で整理しています。↓

この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
カナダ 高校留学で study permit が不要でも取る理由
6か月以下の課程など、study permit が要らない未成年もいます。
それでもIRCCは、取っておく利点を示しています。
成年後も学校に残れる可能性
study permit があれば、未成年でなくなったあとも学校に残れる可能性があります。
原文は「Having a study permit means, if the minor wants to, they may be able to remain in school when they’re no longer a minor.」です。
在学中に成年年齢を越える学年なら、この点が効いてきます。
短期で終わる場合
短期の課程だけで帰国するなら、この利点は小さくなります。
何日からが短期なのかは、国ごとに線の引き方が違います。
日数の線引きは、短期留学が何日までを指すのかを5か国で数えた記事で比べています。↓

この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
【調べてわかったこと】カナダ 高校留学の資料で書きぶりが食い違うところ
2つのページで、17歳ちょうどの子どもの扱いの書き方がそろっていません。
未成年のページは、custodian は17歳以上なら任意で、17歳未満は必要という分け方です。
申請ガイドは「Children 17 years of age or less」と書き、17歳以下を保護の対象に入れています。
17歳の扱いに差があります。
17歳で渡る場合は、custodian を立てる前提で準備するのが安全です。
迷ったら、より広く保護を求める申請ガイドの側に合わせると準備が漏れません。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Guide 5269 – Applying for a study permit outside Canada」
【調べてわかったこと】カナダ 高校留学の資料に書かれていなかったこと
未成年のページが扱うのは、許可の要否・custodian・入学許可書・延長の4つです。
子どもだけで飛行機に乗るときの手続きは、このページの範囲の外にあります。
親の渡航同意書や国境での手続きも、別の窓口で調べる項目です。
資金の表は人数だけで分かれ、年齢の区分を持ちません。
公証の費用と custodian への謝礼も、このページの範囲の外です。
- 許可の要否:範囲の内
- custodian と IMM 5646:範囲の内
- 入学許可書と延長:範囲の内
- 子どもだけの搭乗手続き:範囲の外
- 親の渡航同意書と国境での手続き:範囲の外
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
カナダ 高校留学についてよくある質問
高校生でも study permit は必要ですか?
親が同伴しない場合は必要です。
課程が6か月以下なら不要ですが、取る利点も示されています。
custodian は日本人の知人でもなれますか?
カナダ市民か永住者であることが条件です。
国籍ではなく、カナダでの在留の立場で決まります。
17歳なら custodian は要りませんか?
未成年のページでは任意ですが、審査官が求めることがあります。
申請ガイドは17歳以下を保護の対象に入れています。
成年年齢はどこで確かめますか?
学校がある州や準州の欄で確かめます。
18歳の州が6つ、19歳の州・準州が7つです。
資金はいくら示せばよいですか?
2026年9月1日以降の申請なら、1人で CAN$23,448 が生活費の目安です。
学費と往復の交通費は、この額とは別に必要です。
申請料はいくらですか?
study permit の申請料は CAN$150 です。
延長のときも同じ額が示されています。
IMM 5646 の公証はどこで受けますか?
1ページ目はカナダ国内、2ページ目は親の母国で受けます。
日本に住む親なら、2ページ目は日本での公証です。
この段落の一次ソース:カナダ移民・難民・市民権省「Studying in Canada as a minor」
カナダ 高校留学のこの記事を書いた人について
書き手の立場
留学を経験した立場から、手続きの側だけを整理しています。
情報源
この記事で当たったのは、カナダ移民・難民・市民権省の公式ページだけです。
留学の斡旋をしている事業者の説明は、一次ソースとして使っていません。
報酬の有無
特定の学校や事業者からの報酬はありません。
数字の扱い
金額・年齢・日付は、すべてIRCCのページにある実数だけを使っています。
カナダ 高校留学のまとめ|向いている人・向いていない人
- ✓ 向いている人:カナダ市民か永住者の custodian を頼める方
- ✓ 向いている人:1年目の生活費 CAN$23,448 と学費を別に示せる方
- ✓ 向いている人:在学中に成年年齢を越え、そのまま学校に残りたい方
- ✓ 向いていない人:IMM 5646 の公証を日本とカナダの両方でそろえられない方
- ✓ 向いていない人:学校から学費と期間を明記した入学許可書をもらえない方
- ✓ 向いていない人:州の成年年齢を確かめずに学校を選びたい方
カナダ 高校留学で押さえる数字は5つです。
18歳と19歳、17歳、CAN$150、CAN$23,448。
この5つが年齢と予算の骨になります。
学校の州が決まったら、成年年齢の表と custodian の条件を照らし合わせてください。
参考文献
- IRCC「Studying in Canada as a minor」(カナダ移民・難民・市民権省)
- IRCC「Proof of financial support」(カナダ移民・難民・市民権省)
- IRCC「Guide 5269 – Applying for a study permit outside Canada」(カナダ移民・難民・市民権省)
免責:本記事はカナダ政府が公開している情報を整理したものです。
就学の許可と入国の可否はカナダ政府の判断によります。
条件・手数料・要件は変更されることがありますので、最終的な判断の前に必ず公式サイトでご確認ください。
あわせて読みたい記事です。カナダ留学の申請料と生活費を公式ページで数えた記事を読むと、大人の留学との違いが分かります。↓



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