
アメリカの高校へ1年行かせたいと考えたとき、最初に迷うのが「公立か私立か」と「どのビザか」です。
公立の高校なら学費がかからない、と思い込んでいる方も少なくありません。
先に答えを書きます。
公立のF-1は12か月までです。
しかも公立に通うF-1の生徒は、学費の全額を学区に払う決まりがあります。
留学を経験した立場から、公式の情報だけで整理します。
当たったのは米国務省、米国土安全保障省、米移民・関税執行局の公表ページと連邦規則です。
金額は米ドルのままにして、日本円には換算しません。
- ✓ 高校生が使う在留資格は、学校に入るF-1と交換留学のJ-1の2本
- ✓ 公立高校のF-1は9〜12年生だけで、通算12か月が上限
- ✓ 公立高校のF-1は、補助なしの学費の全額を学区に払う
- ✓ 私立高校のF-1には、在学期間の上限が規則上ない
- ✓ J-1の交換留学は、開始日に15歳以上18歳6か月以下などが条件
- ✓ SEVIS費用はF-1が$350、J-1は原則$220
アメリカ 高校留学の在留資格はF-1とJ-1の2本
高校生がアメリカの学校に通う道は、大きく2つに分かれます。
学校に入学するF-1
1つ目が、学校に正規の生徒として入学するF-1です。
学校がSEVPの認定を受けていて、Form I-20を出してくれることが前提になります。
学校を自分で選び、学費も自分で払う形です。
交換留学のJ-1
2つ目が、国務省の交換留学の枠で行くJ-1です。
国務省のプログラム名はSecondary School Studentです。
認定された公立か私立の高校で学び、ホストファミリーか認定のボーディングスクールで暮らします。
| 区分 | 書類 | 通える学校 |
|---|---|---|
| F-1(公立) | Form I-20 | 9〜12年生の公立高校 |
| F-1(私立) | Form I-20 | 認定を受けた私立のK-12 |
| J-1(交換留学) | DS-2019 | 認定された公立か私立の高校 |
F-1とJ-1では、学校が出す書類の名前から違います。
どちらで行くかで、期間と費用の上限が変わります。
大学や語学学校を含めたF-1とM-1の違いは、アメリカ 留学 ビザの2種類を米国政府の公式ページで数えた記事で整理しています。↓

この段落の一次ソース:米国務省 BridgeUSA「Secondary School Student」、米国土安全保障省 Study in the States「Kindergarten to Grade 12 Students」
アメリカ 高校留学で公立高校のF-1は通算12か月まで
公立の高校にF-1で通う場合は、法律で上限が決まっています。
12か月という上限
国務省のページの原文は「may not exceed twelve months」です。
I-20に書く在学期間も、12か月を超えてはいけません。
公立高校のF-1は通算12か月が上限です。
通算に含まれる範囲
ICEのページでは、この12か月に通ったすべての公立校が含まれるとされています。
1つの公立高校で1年過ごし、別の公立高校へ移って延ばすことはできません。
ただし認定を受けた私立高校へ移って、卒業を目指すことはできます。
| 論点 | 公立高校のF-1 |
|---|---|
| 通える学年 | 9〜12年生だけ |
| 在学期間 | 通算12か月まで |
| 別の公立校への転校 | 12か月の通算に含まれる |
| 私立校への転校 | できる |
| 公立の小学校・中学校 | F-1では通えない |
小学校と中学校は対象外
公立の幼稚園から8年生までは、SEVPの認定を受けられません。
そのためF-1で公立の小中学校に通う道はありません。
国務省のページでも、公立の小学校と公費の成人教育にはF-1を出せないとしています。
この段落の一次ソース:米国務省「Foreign Students in Public Schools」、米国土安全保障省 Study in the States「Kindergarten to Grade 12 Students」
アメリカ 高校留学で公立高校に払う学費の全額負担
公立高校のF-1には、期間のほかにもう1つ条件があります。
補助なしの1人あたりの費用
学区に払うのは、補助を差し引かない1人あたりの教育費の全額です。
原文の表記は「full, unsubsidized, per capita cost」です。
学費は学区に全額払います。
国務省のページでは、この費用はふつう$3,000から$10,000の幅とされています。
公表ページには、税込か税抜かの区別が書かれていません。
| 項目 | 公表されている内容 |
|---|---|
| 払う相手 | 通う学校の学区 |
| 払う額 | 補助なしの1人あたりの費用の全額 |
| 目安の幅 | $3,000〜$10,000 |
| 払う時期 | F-1の申請より前 |
| 学校による免除 | 法律上できない |
払う時期と見せる場面
ICEのページでは、支払いはビザを申請する前に済ませる決まりです。
面接のときと入国のときに、支払いの証拠を出せるようにしておきます。
I-20の学費の欄に金額が入るのが基本です。
欄に金額が無いときは、署名した学校担当者が公証付きの書面で全額と完納を示します。
学区は、この学費の支払いを免除できません。
親族の家から通う場合
アメリカ国籍の親族の家から公立に通う場合も、12か月の上限は同じです。
親族がその学区の住民で税金を払っていても、学費の支払いの代わりにはなりません。
この段落の一次ソース:米国務省「Foreign Students in Public Schools」、米国土安全保障省 Study in the States「Kindergarten to Grade 12 Students」
アメリカ 高校留学で私立高校のF-1に期間の上限なし
私立の高校を選ぶと、公立の2つの制限はかかりません。
在学期間の扱い
ICEのページの原文は「regulations place no limit on the length of time」です。
私立の認定校なら在学期間の上限はありません。
SEVPは私立校を、K-12のどの学年でも認定できます。
国務省のページでも、私立に通う生徒はこの法律の対象外とされています。
私立から公立へ移るとき
私立から公立へ移る場合は、公立の制限がそのままかかります。
根拠になる条文はPublic Law 104-208のSection 625です。
| 論点 | 公立高校のF-1 | 私立高校のF-1 |
|---|---|---|
| 通える学年 | 9〜12年生 | K-12のどの学年でも可 |
| 在学期間 | 通算12か月まで | 規則上の上限なし |
| 学費の全額負担 | 必要 | 法律の対象外 |
| 奨学金 | 政府の資金による援助は受けられない | 学校が独自に出すことがある |
奨学金の扱い
F-1の生徒は、米国政府の資金による学費援助を受けられません。
一方で私立校は、独自の奨学金や援助を出すかどうかを自分で決められます。
卒業後にアメリカの大学へ進む場合は、SEVISの記録を大学へ移します。
イギリスの高校と比べたい方は、イギリス高校留学の年齢と期間を英国政府の公式ページで数えた記事も参考になります。↓

この段落の一次ソース:米国土安全保障省 Study in the States「Kindergarten to Grade 12 Students」、米国務省「Foreign Students in Public Schools」
アメリカ 高校留学のJ-1交換留学の参加条件
J-1の高校交換留学には、国務省が決めた参加条件があります。
年齢か学年の条件
1つ目は、開始日に15歳以上18歳6か月以下であることです。
もう1つの道が、幼稚園を除いて11年を超える学校教育を終えていないことです。
年齢と学年は、どちらかを満たせば足ります。
過去の留学歴の条件
学期か学年の交換留学に、以前参加していないことも条件です。
F-1かJ-1でアメリカの学校に通ったことがある人も外れます。
連邦規則では、成熟度や人柄、学業の適性を示すことも求めています。
| 条件 | 公表されている内容 |
|---|---|
| 年齢 | 開始日に15歳以上18歳6か月以下 |
| 学年(年齢の代わり) | 幼稚園を除き11年以下の学校教育 |
| 過去の交換留学 | 学期・学年の参加歴がない |
| 過去のF-1・J-1での在学 | ない |
| 参加の期間 | 1学期以上2学期以下 |
| 働くこと | パート・フルタイムとも不可 |
期間と働き方
期間は1学期以上、2学期以下です。
アメリカの学年暦に沿って始まるのが基本です。
パートもフルタイムも働けませんが、子守りや庭仕事のような臨時の手伝いは認められています。
この段落の一次ソース:米国務省 BridgeUSA「Secondary School Student」、米連邦規則 22 CFR 62.25「Secondary school students」
アメリカ 高校留学のJ-1で決まっているホストと学校の約束
J-1では、受け入れの段取りをスポンサー団体が担います。
学校の受け入れ
スポンサーは、学校から事前に書面の受け入れをもらう必要があります。
その書面には、学費を払うのか免除されるのかの取り決めも入ります。
学費の書面はDS-2019の前です。
DS-2019の発行前に書面で決まっていない私立の学費は、生徒に請求できません。
1校に受け入れる人数は、学校の書面の依頼がない限り5人までです。
ホストファミリーの審査
ホストファミリーは、家族全員との対面の面接を受けます。
学校か地域からの推薦状2通と、資力の確認も必要です。
18歳以上の家族全員に犯罪歴の確認が入ります。
| ホストの義務 | 内容 |
|---|---|
| 寝る場所 | ベッドと収納 |
| 食事 | 1日3回のきちんとした食事 |
| 勉強 | 勉強できる場所 |
| 送迎 | 学校行事への送り迎え |
| 人数 | 1家庭に留学生2人まで |
現地コーディネーター
生徒には、スポンサーの現地コーディネーターが付きます。
コーディネーターはホストと毎月連絡を取り、秋と春に1回ずつ対面で会います。
交換留学生は親族の家には住めません。
困ったときの国務省の窓口は1-866-283-9090です。
この段落の一次ソース:米国務省 BridgeUSA「Secondary School Student」、米連邦規則 22 CFR 62.25「Secondary school students」
アメリカ 高校留学のSEVIS費用はF-1で$350
ビザの申請料とは別に、SEVIS費用という支払いがあります。
区分ごとの金額
ICEのI-901のページでは、区分ごとに金額が並んでいます。
| 区分 | SEVIS費用 |
|---|---|
| F・Mの申請者 | $350 |
| Jの申請者 | $220 |
| 特別なJの区分 | $35 |
| 政府の招へい者 | $0 |
高校生のF-1は$350です。
J-1は原則$220で、特別な区分に当たると$35になります。
SEVIS費用はビザの申請料とは別の支払いです。
払い方と確認の印刷
支払いはfmjfee.comからクレジットカードで、米ドルで行います。
小切手、マネーオーダー、Western Unionでも払えます。
2013年7月31日からは、紙の受領通知は郵送されていません。
SEVIS ID、姓、生年月日を入れると、支払いの確認を印刷できます。
留学の費用のうち政府が金額を出しているものは、アメリカ留学 費用をICEの公式ページで1つずつ数えた記事にまとめています。↓

この段落の一次ソース:米移民・関税執行局「I-901 SEVIS Fee」
アメリカ 高校留学のF-1ビザ申請の流れと申請料$185
F-1で行く場合の申請の流れは、大学生と同じ骨組みです。
申請で行う手続き
| 区分 | やること |
|---|---|
| 学校 | SEVPの認定校に入学を認めてもらう |
| 学校 | 学校がSEVISに登録しForm I-20を送る |
| 支払い | SEVIS費用を払う |
| 支払い | 公立高校なら学区に学費の全額を払う |
| 申請 | DS-160をオンラインで出す |
| 申請 | 申請料$185を払い面接を受ける |
I-20には、本人と学校の担当者の両方が署名します。
公立高校なら、学費の支払いは申請より前です。
時期の決まり
新しく入学する生徒のビザは、授業開始日の365日前から出せます。
ただし入国できるのは、開始日の30日前からです。
旅券は、滞在の期間より6か月以上長く有効である必要があります。
F-1の生徒は、I-20の終了日から60日以内に出国します。
面接は一部の例外を除いて、原則として必要です。
この段落の一次ソース:米国務省「Student Visa」
アメリカ 高校留学の資金証明と学費の払い方
F-1では、学費と生活費を払える力を示す必要があります。
学校が決める生活費の額
ICEのページでは、生活費の額は学校が決めるものとされています。
学校がI-20の発行前に受け取るのが、資金の証拠です。
国務省のページでは、学費・生活費・渡航費の払い方の証拠を求めることがあります。
学費を払う人
公立の学費は、団体や個人が代わりに払ってもかまいません。
ただし公的な資金からの支払いは認められない決まりです。
ビザは入国の保証ではありません。
ビザが出る前に、最終の旅程を決めたり航空券を買ったりしないよう国務省は呼びかけています。
| 確認されるもの | 公表ページの内容 |
|---|---|
| 学費 | I-20の欄に金額 |
| 生活費 | 額は学校が決める |
| 払う力の証拠 | I-20の発行前に学校が受け取る |
| 帰国の意思 | 課程の修了後に出国する意思 |
| 成績 | 成績証明や卒業証書 |
この段落の一次ソース:米国土安全保障省 Study in the States「Kindergarten to Grade 12 Students」、米国務省「Student Visa」、米国務省「Foreign Students in Public Schools」
【調べてわかったこと】アメリカ 高校留学の資料で書きぶりが食い違うところ
同じ制度でも、機関によって表現が少しずつ違います。
私立の扱いの言い方
国務省は「この法律の影響を受けない」という言い方です。
ICEは「在学期間に規則上の上限がない」と言い切っています。
中身は同じで、私立のF-1には12か月の上限がかからないという意味です。
J-1の年齢と学年の条件
国務省のページは、年齢か学年のどちらかを満たせばよい形です。
連邦規則も同じく、どちらか一方の条件になっています。
年齢を超えていても、学年の条件で参加できる余地があります。
どちらで判定されるかは、スポンサー団体に確かめるのが確実です。
この段落の一次ソース:米国務省 BridgeUSA「Secondary School Student」、米連邦規則 22 CFR 62.25「Secondary school students」、米国務省「Foreign Students in Public Schools」、米国土安全保障省 Study in the States「Kindergarten to Grade 12 Students」
【調べてわかったこと】アメリカ 高校留学の資料に書かれていなかったこと
国の公表ページは、制度の枠を示すところまでです。
学校ごとの学費の額
公立の学費として国が示すのは、$3,000から$10,000という幅です。
実際の額は学区ごとに決まるため、通う学区に確かめます。
J-1の参加費
スポンサー団体に払う参加費は、団体ごとに額が違います。
申し込む前に、団体の案内で総額を確かめてください。
新しい規則の中身
2026年7月17日に、F・Jの在留期間の決め方を変える最終規則が出ました。
出発前に、ICEのページで最新の告知を見ておくと安心です。
この段落の一次ソース:米移民・関税執行局「I-901 SEVIS Fee」、米国土安全保障省 Study in the States「Kindergarten to Grade 12 Students」
アメリカ 高校留学についてよくある質問
公立高校に2年通うことはできますか?
F-1で公立高校に通えるのは、通算12か月までです。
2年目以降も続けるなら、認定を受けた私立高校へ移る形になります。
公立高校なら学費はかからないのですか?
F-1の生徒は、補助なしの1人あたりの費用の全額を学区に払います。
学区は、この支払いを免除できません。
中学生のうちにF-1で公立校に行けますか?
公立の幼稚園から8年生まではSEVPの認定を受けられません。
中学生の年代なら、私立の認定校かJ-1の年齢条件を確かめることになります。
J-1の交換留学は何歳まで参加できますか?
開始日に18歳6か月以下が年齢の条件です。
学年が11年以下なら、年齢を超えていても条件を満たす形です。
J-1で留学中にアルバイトはできますか?
パートもフルタイムもできません。
子守りや庭仕事のような臨時の手伝いだけが例外です。
親戚の家から通えますか?
J-1の交換留学生は、親族の家には住めません。
F-1で公立に通う場合は親族の家からでも、12か月と学費全額の条件は変わりません。
SEVIS費用はビザの申請料に含まれますか?
含まれず、ビザの申請料や学校の手数料とは別の支払いです。
支払いの確認は、fmjfee.comから印刷できます。
この段落の一次ソース:米国務省「Foreign Students in Public Schools」、米国土安全保障省 Study in the States「Kindergarten to Grade 12 Students」、米国務省 BridgeUSA「Secondary School Student」、米移民・関税執行局「I-901 SEVIS Fee」
アメリカ 高校留学のこの記事を書いた人について
留学の経験あり
書いているのは、留学を経験した立場の書き手です。
情報源は米国政府の公表ページ
数字はすべて、米国政府の公表ページと連邦規則から採っています。
特定の事業者からの報酬は無し
留学エージェントやスポンサー団体から報酬は受け取っていません。
公表ページにない数字の扱い
数字は公表ページにあるものだけを使い、推測で埋めていません。
アメリカ 高校留学のまとめ|向いている人・向いていない人
- ✓ 向いている人:1年だけ公立高校を体験し、学費の全額を払える方
- ✓ 向いている人:卒業まで通うつもりで、私立の認定校を選べる方
- ✓ 向いている人:開始日に15歳以上18歳6か月以下で、ホストファミリーと暮らしたい方
- ✓ 向いていない人:公立高校に2年以上通いたい方
- ✓ 向いていない人:公立の学費は無料だと見込んで予算を組んでいる方
- ✓ 向いていない人:J-1で親族の家に住みたい方
アメリカ 高校留学で押さえる数字は4つです。
12か月、15歳から18歳6か月、$350、$185。
公立か私立か、F-1かJ-1かで、この4つのどれが効くかが決まります。
学校やスポンサー団体が決まったら、この記事の表を手元に置いて条件を確かめてください。
参考文献
免責:本記事は米国政府が公開している情報を整理したものです。
査証の発給と入国の可否は米国政府の判断によります。
条件・手数料・要件は変更されることがありますので、最終的な判断の前に必ず公式サイトでご確認ください。
大学や語学学校のF-1との違いは、アメリカ 留学 ビザの2種類を米国政府の公式ページで数えた記事で分かります。↓



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