
シンガポール留学を調べはじめると、最初に出てくるのが「ビザはどうなるのか」という問いだと思います。
英語が通じる国なので、短期なら観光のまま通えるのではないか、と考える方も多いです。
先に答えを書きます。
シンガポール入国管理局(ICA)の公式ページのとおり、フルタイムの課程に受け入れられた外国人はStudent’s Pass(学生証)を申請しなければなりません。
そして同じページに、短期の課程であれば免除になる場合の条件も、日数つきで書かれています。
留学を経験した立場から、公式に書いてある数字だけで整理します。
シンガポール入国管理局(ICA)とシンガポール教育省(MOE)が公開しているページに当たりました。
日本円への換算は申請日の為替で変わるため、この記事では行いません。
■先にこの記事の結論
- ✓ フルタイムの課程に受け入れられたらStudent’s Passが要る、とICAの公式ページに書かれています
- ✓ ただし短期滞在ビザの有効期間内か30日以内のどちらか短いほうで終わる課程は、免除の対象になり得ます
- ✓ 申請の窓は「開講の2か月前から3か月前まで」と決まっています
- ✓ 申請手数料はS$45、発給手数料はS$60、マルチプルジャーニービザはS$30と公表されています
- ✓ 公立校に入る国際生の入口はAEISで、受験料はPrimaryがS$340、SecondaryがS$630(別途GST)です
- ✓ 2026年の月額学費は、非ASEAN国籍の中学校(Secondary)でS$2,190と公表されています
シンガポール留学の結論|Student’s Passと公式手数料3つ
シンガポール留学で最初に押さえるのは、滞在の資格がひとつの名前に集約されている、という点です。
シンガポール入国管理局(ICA)の公式ページは、シンガポールでフルタイムの課程に受け入れられた外国人はStudent’s Passを申請しなければならない、としています。
例外として挙げられているのは、有効なDependant’s Pass、Long-Term Visit Pass、Immigration Exemption Order、Short-Term Visit Passのいずれかを持っている場合です。
つまり「留学ビザ」という別の名前の制度があるわけではなく、Student’s Passという1本の道に集まる形になっています。
シンガポール留学で入国管理局に払うお金は3つ
シンガポール留学の手続きで、ICAの公式ページに金額として書かれているのは3つです。
| 項目 | 公表されている金額 | どのページに書かれているか |
|---|---|---|
| 申請手数料(処理手数料) | S$45(返金されない) | 公立校・高等教育機関・私立教育機関の各申請ページ |
| 発給手数料 | S$60 | 手続き完了とパス発給のページ |
| マルチプルジャーニービザ | S$30(該当する場合) | 同上 |
学費や滞在費はここに含まれていないので、この3つは「入国管理の窓口に払うお金」だと考えると整理しやすいです。
申請手数料は返金されないと明記されているので、不許可でも戻ってこない前提で組むのが安全です。
この段落の一次ソース:シンガポール入国管理局(ICA)「Becoming a Student’s Pass Holder」/同「Completion of Formalities and Issuance of Student’s Pass」
シンガポール留学でStudent’s Passが要る人と、要らない人の線引き
短期の語学研修を考えている方にとって、ここがいちばん知りたい部分だと思います。
シンガポール入国管理局(ICA)の公式ページには、短期課程の免除条件が2つセットで書かれています。
1つ目は、その課程が短期滞在ビザ(Short-Term Visit Pass)の有効期間内、または30日以内のどちらか短いほうで完了すること、です。
2つ目は、その課程が完結した独立のモジュールであること、です。
言い換えると「30日以内で完結し、続きのない単発の講座」であれば、Student’s Passを取らずに受けられる可能性がある、という書き方になっています。
30日や90日といった日数の線は、国ごとに引き方が違います。並べて見るなら短期留学とは何日までを指すのかが分かりやすいです。↓

パートタイムの課程は対象外
ICAの公式ページには、申請の適格要件として「承認されたフルタイムの課程に受け入れられていること」が挙げられています。
そのうえで、パートタイムの課程、夜間や週末に行われる課程は対象にならない、と明記されています。
働きながら夜だけ通う、という組み立ては、Student’s Passの前提から外れる形になっています。
シンガポール留学を「平日日中に通う前提の制度」として設計されている、と読むのが正確です。
12歳以下の子どもは予防接種の条件つき
ICAの公式ページは、シンガポール国外で生まれた12歳0日以下の申請者について、予防接種の情報を感染症庁(CDA)へ提出する必要がある、としています。
この扱いは2019年2月1日から、と日付つきで書かれています。
シンガポール教育省(MOE)の公式ページも同じ論点に触れていて、ジフテリアと麻疹の予防接種を完了している必要があるとしています。
そのうえで、Health Promotion Boardが発行する予防接種要件の確認書類(VR)を、Student’s Passの申請前に取得するよう求めています。
この段落の一次ソース:シンガポール入国管理局(ICA)「Becoming a Student’s Pass Holder」/シンガポール教育省(MOE)「Studying in Singapore」
シンガポール留学の申請の窓は「2か月前〜3か月前」
ここが日程づくりでいちばん効く条件です。
シンガポール入国管理局(ICA)の公式ページは、オンライン申請を「課程開始の少なくとも2か月前、かつ3か月より前ではない時期」に行うよう求めています。
この記述は、公立校、高等教育機関、承認された私立教育機関の3つの申請ページに共通して出てきます。
つまり早く出せば良いという制度ではなく、早すぎても窓の外になる設計です。
逆算すると、開講の3か月前には入学許可の書類がそろっている必要がある、ということになります。
審査期間は学校の種類しだい
処理期間も公表されていますが、学校の区分ごとに数字が違います。
| 学校の区分 | 公表されている処理期間 |
|---|---|
| 政府校・政府助成校・独立校 | 1週間以内(ビザが必要な場合は2週間以内/提出日は含まない) |
| 高等教育機関(IHL) | 1週間以内(ビザが必要な場合は2週間以内/提出日は含まない) |
| 承認された私立教育機関(PEI)の新規申請 | 1か月以内(EduTrust認証校の場合は2週間以内) |
| 私立教育機関の更新・転校 | 1週間以内(提出日は含まない) |
私立教育機関の新規申請だけ「1か月以内」と長めに置かれているのが、表にすると分かります。
どのページにも、案件によってはさらに時間がかかることがある、という断りが添えられています。
私立の前提条件はEduTrustの有無
シンガポール入国管理局(ICA)の私立教育機関向けページのとおり、EduTrust認証を受けた私立教育機関だけが外国人学生に在籍枠を提供できます。
学校を選ぶ段階で、EduTrustを持っているかどうかが最初のふるいになる形です。
同じページには、対象は非宗教のフルタイムの学びであること、宗教関係の学びは機関の認証にかかわらずStudent’s Passが必要であること、も書かれています。
この段落の一次ソース:シンガポール入国管理局(ICA)「Approved Private Education Institutions」/同「Institutes of Higher Learning」
ICAの公式ページで数えた申請書類11項目
必要書類は箇条で公表されていて、数えると11項目にまとまります。
| 書類・情報 | 公表されている条件 |
|---|---|
| 在籍登録の受理レター | 入学する学校が発行するもの |
| 旅券の身分事項ページ | 本人確認のため |
| 出生証明書 | 該当する場合 |
| 本人情報 | 過去に居住した国を含む |
| 学歴 | これまでの教育歴 |
| 職歴 | 就労の履歴 |
| 資金の裏づけ | 学費と生活費をどう賄うか |
| 両親の情報 | 該当する場合 |
| 配偶者の情報 | 該当する場合 |
| 兄弟姉妹の情報 | 該当する場合 |
| 証明写真 | 3か月以内に撮影したパスポート判のカラーデジタル写真 |
加えて、シンガポール国内の住所、連絡先、メールアドレスの登録も求められています。
家族の情報まで聞かれる設計なので、書類集めは本人だけで完結しません。
オンライン申請の窓口はSOLAR+
申請の受け皿は、SOLAR+(Student’s Pass OnLine Application and Registration+)という名前のオンラインサービスです。
政府校・政府助成校・独立校のページには、入学する学校から在籍登録の受理レターを受け取り、Form 16AとV103をオンラインで記入する、という流れが書かれています。
さらに、シンガポール国内の身元保証人がForm V39sとV39Qを記入して提出する、という手順も続きます。
自分ひとりで完結するのではなく、学校と身元保証人が途中に入る構造になっています。
学校の入学許可を先に取ってから在留の資格を申請する形は、アジアの別の国でも同じです。くわしくはフィリピン留学のビザは9(F)の1本かで公表ページから数えています。↓

この段落の一次ソース:シンガポール入国管理局(ICA)「Government/Government-Aided/Independent Schools」
シンガポール留学で公立校を狙うならAEIS|2026年の日程と受験料
小中学生の子どもを連れてのシンガポール留学なら、話はStudent’s Passの前にひとつ増えます。
シンガポール教育省(MOE)は、国際生が公立校へ入るための試験としてAEIS(Admissions Exercise for International Students)を運営しています。
2026年のAEISの日程は、教育省の公式ページに日付つきで公表されています。
| 受験する学年 | 2026年の試験日 |
|---|---|
| Secondary 1 | 2026年9月1日(火) |
| Secondary 2・Secondary 3 | 2026年9月2日(水) |
| Primary 2/Primary 3 | 2026年9月3日(木) |
| Primary 4/Primary 5 | 2026年9月3日(木) |
試験は9月の3日間に集中していて、学年ごとに日が割り振られている形です。
受験料はPrimaryとSecondaryで倍近い差
シンガポール教育省(MOE)の申込ページには、受験料が2つ書かれています。
AEIS PrimaryがS$340、AEIS SecondaryがS$630です。
いずれも所定の税率のGSTが別途かかります。
そして、この受験料は返金されない、とはっきり書かれています。
申込に要る書類と、支払い方法
申込はCandidates Portal(CP)に子どものアカウントを作るところから始まります。
提出書類として挙げられているのは、出生証明書(英語以外なら英訳)と、旅券の身分事項ページです。
旅券は残存有効期間が6か月以上あること、と条件が付いています。
Primaryの受験者については、2025年7月以降に受けたケンブリッジ英語検定(CEQ)の成績証明が求められています。
支払いはクレジットカードまたはデビットカードが推奨で、PayNowも使えます。
なお、2026年のAEISの申込はすでに締め切られた、と公式ページに記載があります。
この段落の一次ソース:シンガポール教育省(MOE)「AEIS: Test details」/同「AEIS: How to apply」
シンガポール留学の学費|2026年の月額は公式表で6区分
公立校に入れた場合の学費も、シンガポール教育省(MOE)が表で公表しています。
国際生(IS)の区分は、ASEAN国籍か非ASEAN国籍かで分かれています。
日本国籍は非ASEANの列に当たります。
| 学校区分 | 国際生(ASEAN)月額 | 国際生(非ASEAN)月額 |
|---|---|---|
| 小学校(Primary) | S$595 | S$1,035 |
| 中学校(Secondary) | S$1,090 | S$2,190 |
| プレユニバーシティ | S$1,290 | S$2,540 |
これが2026年の数字として公表されている値です。
非ASEANの中学校で月額S$2,190なので、12か月では単純計算でS$26,280になります。
学費は毎年上がることが公表ずみ
シンガポール教育省(MOE)の報道発表には、値上げの幅が先に書かれています。
国際生の月額は毎年S$25からS$140の範囲で上がる、という内容です。
永住権保持者については毎年S$25からS$60の範囲、とされています。
改定はいずれも1月から適用されます。
数年通う前提なら、初年度の金額で総額を見積もると足りなくなる設計になっています。
学校ごとに決まる費用は4つ
シンガポール留学の費用のうち、入国管理局と教育省の表に載らないものがあります。
語学学校の授業料、私立教育機関の学費、寮や滞在先の費用、生活費の4つです。
これらは学校ごとに決まるので、入学先の学校の案内で金額を見ます。
シンガポール留学で入国したあとの手続きと、学業をやめたときの7日ルール
申請が通っても、そこで終わりではありません。
シンガポール入国管理局(ICA)は、申請が認められた場合にIPA(In-Principle Approval)レターを発行する、としています。
そのうえで、手続きの完了はシンガポール国内で、有効な入国パスを持った状態で行う必要があります。
つまりIPAレターは許可の予告であって、パスそのものではない形です。
手続きは予約制・場所も公表ずみ
手続きは完全予約制で、ICAのeサービスから予約します。
場所として公表されているのは、ICA Services Centre(2 Crawford Street, Level 3, Singapore 207218)です。
学校を通じたオフサイトでの登録も用意されている、とされています。
到着後はセルフサービスの発券機を使う、という案内も添えられています。
パスはデジタル・3営業日後に閲覧
発給されたStudent’s Passは、Singpassアプリで3営業日後に閲覧できます。
FileSGのサイトやMyICAのポータルからも取得でき、PDFまたはOA形式で受け取れる、とされています。
必要に応じて健康診断報告書(Medical Examination Report)を提出する、という記述もあります。
やめるときはカードを7日以内に返納
シンガポール留学を途中でやめる場合、あるいは修了した場合の手順も公表されています。
学業を終了または中止したときはStudent’s Passを取り消すこと、とされています。
そして、物理的なカードは7日以内に返納します。
取り消しの申請は、有効期限の少なくとも3営業日前までに提出することが求められています。
取り消しは学校からでも、Singpassを持つ学生本人からでも、オンラインのeサービスで行えます。
事前に取り消せなかった場合は、出国時にチェックポイントでICAの職員にカードを渡すこともできます。
この段落の一次ソース:シンガポール入国管理局(ICA)「Completion of Formalities and Issuance of Student’s Pass」/同「Cancellation of Student’s Pass」
シンガポール留学で子どもを公立校に入れるときの、年齢と付き添いの条件
シンガポール教育省(MOE)は、国際生の受け入れについて年齢の考え方も示しています。
子どもの年齢は、その学年の適正年齢を2歳より多く超えてはならない、という基準です。
例として挙げられているのは、Primary 4を志望する場合、入学年の1月1日時点で9歳から9歳台であること、です。
基準日が1月1日である点は、日本の学年の区切りと違うので注意が要ります。
授業は英語が前提
シンガポール教育省(MOE)は、主流校(mainstream schools)では英語が教室での指導言語である、としています。
そのうえで、志望する学年のひとつ前の学年の英語と数学の内容に慣れている必要があります。
英語が通じる国だから何とかなる、という話ではなく、前の学年の内容を前提にした線が引かれています。
世話をする人の条件
付き添う大人についても条件が公表されています。
21歳を超えるシンガポール国民または永住権保持者であること、あるいはシンガポールにいる子どもの親であること、とされています。
さらに、学校からいつでも連絡が取れる状態でなければなりません。
子どもだけを送り出す形は、この条件だと成り立ちません。
小学校に入ったらPSLEが必須
シンガポール教育省(MOE)は、小学校に入学した国際生は全員、中学校に進むためにPSLEを受けなければならない、としています。
PSLEはシンガポールの小学校卒業試験です。
途中から入っても最後の試験は同じ、という設計になっています。
この段落の一次ソース:シンガポール教育省(MOE)「Studying in Singapore」
シンガポール留学のまとめ|向いている人・向いていない人
公表されている条件から言えることを、最後に整理します。
この制度が向いている人
- ✓ 平日の日中にフルタイムで通う時間を確保できる人
- ✓ 開講の3か月前には入学許可の書類をそろえられる人
- ✓ 学費と生活費の資金の裏づけを、書類で示せる人
- ✓ 30日以内で完結する単発の講座から試してみたい人
申請の窓が2か月前から3か月前までと決まっているので、逆算の計画が立てられる人とは相性が良い形です。
この制度が向いていない人
- ✓ 働きながら夜間や週末だけ通いたい人(パートタイムと夜間・週末の課程は対象外と明記されています)
- ✓ 開講の1か月前に思い立った人(申請の窓がすでに閉じています)
- ✓ 子どもだけを送り出したい人(世話をする人の条件が公表されています)
- ✓ 初年度の学費だけで総額を見積もりたい人(毎年S$25からS$140の値上げが先に公表されています)
最終確認は、必ずシンガポール入国管理局(ICA)とシンガポール教育省(MOE)が公開しているページで行ってください。
手数料と学費は改定されることがあり、同じ制度でも学校の区分によって案内の更新時期がずれます。
この記事の作り方(シンガポール留学の情報源について)
この記事の事実は、シンガポール入国管理局(ICA)とシンガポール教育省(MOE)が公開しているページから取りました。
留学エージェントや個人の投稿を情報源にはしていません。
特定の事業者からの報酬なし
この記事で特定の学校やエージェントを勧めることはしていません。
記事内の外部リンクは、シンガポール政府の公表ページだけです。
\自分がStudent’s Passの対象かを確かめる/
申請の窓は開講の2か月前から3か月前までです
あわせて読みたい:オーストラリア 留学のビザはsubclass 500の1本かも、学生の在留資格が1本に集まる同じ形です。↓

参考元:ICA Becoming a Student’s Pass Holder/ICA Government/Government-Aided/Independent Schools/ICA Institutes of Higher Learning/ICA Approved Private Education Institutions/ICA Completion of Formalities and Issuance of Student’s Pass/ICA Cancellation of Student’s Pass/MOE Studying in Singapore/MOE AEIS: Test details/MOE AEIS: How to apply/MOE Revised School Fees for Non-Citizens(2024-2026)
免責:本記事はシンガポール政府が公開している情報を整理したものです。
パスの発給および入国の可否はシンガポール政府の判断によります。
条件・手数料・要件は変更されることがありますので、最終的な判断の前に必ず公式サイトでご確認ください。
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